●今年からNHKBSのPGAゴルフツアーの中継が無くなった。検索したら、ジャパネットがBS放送局を持っており、そこで毎週中継放送するようだ。「ジャパネックスト」という局があることを知らなかった。最近のスポーツ中継は、どんどん有料チャンネルに移行しているが、これは無料だ。助かる。それにしても、なぜジャパネットが高額な放送権料を払って米国のゴルフ中継?と思ったら、即理解。CMでゴルフのクラブセットを販売。TVショッピングのためのゴルフ中継である。
もちろん、TVショッピングのメディアとして、BSで局を持つことは十分に理解できる。年がら年中、24時間TV通販が思う存分できる。流石、日本で先進的にTVショッピングを展開したリーディングカンパニー。遂にやったか、との感。
●ただ、年中TVショッピングだけの番組では、一部のマニアしか見ない。大事なのは番組内容=コンテンツである。番組予約表を見ると、まだ所々穴が開いている、というか2〜3時間ぶっ通しでTV通販だったり、例によって韓国や中国のドラマを買って番組編成している。料理の番組や旅番組、パラエティー系で家電を紹介しているのもあるようだ(まるでアメトークみたい)。その関連で家具や家電、旅行パックなど、ありとあらゆる商品のCMを直後に流している。抜かりない。
中でもゴルフの中継や番組は重要コンテンツなのだろう。ゴルフ対決番組は、CSの「ゴルフ・ネットワーク」との連携で同じものを流用しているかもしれない。PGAゴルフ中継は、ゴルフ界ではトップオブトップ。NHKが手放すはずのない放送権。ジャパネットとどんな交渉があったのか、聞いてみたいものだ。
出初めのころは、「ジャパネット高田」で、高田社長が甲高い声でTVショッピングCMに出ていた。長崎の地方である。でも通販だから、別に中心都市部である必要はなく、地方の特性を生かして急成長した企業。高田社長は引退したが、その創業者イズムは徹底されており、出てくる社員が一様に高田氏に似ている。あの「下取り」システムはいいアイディアで、予め価格に組み込まれているのだろうが、古い商品を引き取ってくれるのは消費者にとって一番有難いこと。痒いところに手が届く、&生活者のニーズがよく解っている。
今後のBS放送局「ジャパネクスト」の戦略的な使い方に期待しよう。
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