「海猿」の大復活を期待して (2/4作成)
まず西のきさらぎ賞。何か日程的にヘンだぞ・・と思ったら、来週の共同通信杯と入れ替わっており、牝馬のクイーンCも1週後ろに回った。まあ、どの変更も本番に向けてのローテーションを考えると妥当だろう。牝馬のクイーンが少しでも後になれば、桜へのブッツケが有利だし、共同も皐月へのブッツケ組にはいい。逆にきさらぎは皐月に直行が難しい。この後、弥生かスプリングを挟むことになる。今年は常にそうだが、種牡馬のディープ対ハーツの戦いになりそうだ。ただ、ハーツ産駒の仕上がりが2頭ともイマイチのようで、◎トーセン○コティリオン▲オルフェーで固そう。特に◎にはデムーロ騎乗。悔しいが、このイタリアンが乗ったら鬼に金棒だ。今の日本は伊太利亜ブーム。サッカーはアジアCで監督のザッケローニに感謝。尚且つ口利きで長友は世界一のインテルに移籍できるし、いいことばかり。競馬も、デムーロに乗らざるを得ない。ディープ産駒は2頭とも騎乗停止中の武から乗り替わり。サッカーの中村俊と武はイメージがダブる。「ノー感」の武で負け続けている馬も、今回はヤネが代わって気分よく勝ち負けだろう。大穴で逃げ馬の★リキサンを、ちょい足し。
東京新聞は順当なら牝馬のカウアイと強い4歳牡馬のゴールスキーでいける。前者はブラックホークの妹、後者はゴールドアリュールの弟。血統も戦績も文句なしだが、ここは大穴狙いが前提。今時60Kの斤量のショウワは例え復調気味っでも買えないし、馬場のいい府中特有の「行った行った」も考えられるが、過去の成績表を見ても、案外差し、追込み馬の出番も多い。よっぽど人気落ちならシルポート要注意だが、もう1頭スピード番手馬ファイアーがいて、この馬急仕上げとの情報だけに折り合わず逃げ馬に競りかける危険性もあるので、前残りは考え難い。
本命はオーシャンエイプスで。勝つまで追い掛ける。一応データ的には、ファイナルSやニューイヤーSを使って、且つ二桁着順で惨敗した馬が驚く大穴を開けることがたまにある。しかも「高齢」「府中得意」。このオーシャンは3歳デビュー時に「ディープの再来」と騒がれ、きさらぎ賞1番人気・4着、青葉賞1番人気・7着の戦績。父トップガンの代表産駒になるはずでその後も期待され(当時はずっと武が離さなかった)、3歳秋には3連勝で念願のOP入りして4歳時に安田記念に出走して7着に敗れて、その後長い長い休養。そして誰もが引退したと忘れかけた2年半後に奇跡の復帰! 12月の阪神ダート2千を復帰戦に選びゴール前は歩いて14着。しかし芝マイルの「ファイナルS」出走するための条件だったようで、まさに復帰調教も兼ねてダート戦を使った訳だ。ファイナルSでは久々の芝生の感触、最も得意なマイル、しかし脚元には不安がある。騎手も馬も半信半疑だたったが、直線大外から一気に突き抜けそうな態勢。おい、勝ってしまうのか・・と思ったが最後の50mで止まって7着。しかし、上がり33.8秒で3着馬とは1馬身程度の負け。よし行ける、と思って、次に出走したニューイヤーSで馬券を買って勝負したが、直線全く伸びずに15着。中山マイルの大外枠だから仕方ないともいえるが、正直がっかりだ。でも、また中2週で出てくるわけだから、よほど脚元に不安がないのだろう。
・さっきのファイナルで初騎乗だった川田が「こんな乗り味のいい馬は初めて乗った」とのコメント。前走の三浦は自分のヘボ騎乗を棚に上げて、同様に「背中のいい馬なので次は走ると思う」と。よほど乗り味がいいのだろう。しかし、それに騎手が騙されているのかも。最後にもっと伸びると思ったら、案外・・・と。あるいは2年半もレースから遠ざかれば、流石に勘も狂うし、知らぬ間に自分で加減して走っているのかも。そこらのことも、今回のレースで判るだろう。オーシャンエイプス(海猿)には、末脚を発揮する最適の条件。ここで好走できなければ、2年半も待った意味が無い。自身もリハビリに耐えた意味が無い。快走を祈る。
  有馬記念   
 ◎  ブエナビスタ  2着
 ○ ネヴァブション   
 ▲  ペルーサ  4着
 ★  ドリームジャーニー  
 ジャミール   
 △  フォゲッタブル  

予想の背景とレース結果:(2/8記入)
以下、的中に浮かれて、記入
きさらぎ賞は、トーセンラーが衝撃的差し脚でクラシックに名乗りを上げた。一見大逃げに見えたが、千m通過が60.2秒。丁度いいミドルペースだった。後続の仕掛けが遅く、直線を向いた段階で逃げ馬との間隔が10馬身以上。もう万事休すと思われたが、ただ1頭猛然と追い上げる人馬。それがデムーロとトーセンのコンビ。グイグイ伸びて大穴の逃げ馬を一気に捕らえて抜き去った所がゴールだった。トーセンは過去全て武が乗って、ここ2戦は3着続きでジリ脚っぽいイメージ。しかし、デムーロが馬を変えたのか、3角で危ないと見るや、自分で動いていきずっと長く脚を使わせて、父ディープを彷彿させる切れ者に変身させた。日本人騎手は、どうしても先のことを考えて、あるいは、もしも早仕掛けで失速させたら非難を浴びて且つ降ろされる怖さから、こんな騎乗はできない。しかしデムーロ等の外人騎手は今さえ結果を出せばいいから、大胆な騎乗ができるとも言える。それ言ったら外人なら誰でも好騎乗ができるように聞こえるので、もちろん本人の技量を追加要因として挙げておこう。
それにしてもデムーロは神がかり。ここ数年フランスのルメールやスミヨンにお株を奪われていたが、本来はデムーロにとっての日本は「自宅の庭」。当然の結果なのだが、昨秋からの勝ち方は尋常ではない。次々に「駿馬」に変身させてしまう。丁度今、日本とイタリアはサッカーで最高の関係になっていることもあるが、本来人間的にも風土・食文化的にも好相性の国。競馬もトニービンを種牡馬導入して貢献してくれているし、全てが好転しているようだ。伊国競馬は長い歴史があり、あの名馬「リボー」を出したのだが、ここ20年ぐらい低迷している。母国ダービーは英国や仏国の二流馬に持っていかれている。だからデムーロも自国の馬で国際競争に出たことがなく、20歳そこそこで日本に拾われて修行を積んだ騎手。もちろん、デットーリという世界一の騎手もイタリア人だが、彼は最初から世界を視野に入れ英国で騎乗免許を取得したのだ。デムーロは日本競馬を知り抜いていることもあるが、この男、何か秘密を持っているのでは・・と勘ぐりたくなる。例えば、馬の「ツボ」があって、そこをツネると普段より走るとか、耳元で囁いて馬をコントロールするとか、日本人騎手にない「ヒケツ」があるのかも?
さて、小生の予想が珍しく爆発的中した。先週は文中で予想を紹介したが、それでも◎○▲★までの4頭を説明。一覧表ではなかったので見逃したって? それは残念。でも勝負事とはそんなもの。肩の力が抜けているときに限ってズバリ来るもの。先週は府中の東京新聞杯に力が入っていたので、一覧表にまでして予想を紹介しなかった。ところが、★が2着に入って、まさかあんなに好配当とは・・(ヒヒヒ)。久々に懐がほくほく。トーセンを◎にした理由は、ディープ産駒の中ではベスト3に入る馬と、新馬戦を見た段階で思っていたから。デビュー戦で一旦差されて、差し返した若駒は過去に見たことがなかった。しかも上がり33秒台。2戦目のエリカは内で包まれ、前走の福寿草は外人2人に追い負け、いずれも鞍上の武の騎乗ミスと分析。それでいて福寿は2.00.8の走破時計。能力の高さは裏づけられていた。レース後、武が「他の馬に並ぶと抜こうとしない」と調教師に。それを受けて、これまでの坂路調教を止め、コース追いに変更して常に前の馬を抜く訓練をした。この機敏な対策とデムーロへの騎乗依頼が鬼に金棒となり、「猛追」を呼び込んだ。この調教変更理由の記事を読んで一層◎の自信を深め、愛読紙日刊ゲンダイの田中トラックマン(木曜日発売の名物コラム)が、『体は小さいが筋肉の鎧を身にまとったような鋼の馬体』とべた褒めだったので、自信が確信に変わった。
東京新聞杯の結果にも触れておく。タレントの恋愛を競馬サークルで批判ばかりされて、よほど悔しかったのだろう。スマイルで勝った三浦が喜びを爆発させた。馬をしっかり導いた立派な騎乗だったが、もっと立派だったのは4,5着に頑張った7歳、8歳馬。◎オーシャンエイプスと★キャプテンベガだ。◎が単勝157倍、★が単勝96倍の超人気薄。ゴール前は大接戦だったので、かなり興奮した。◎は2年半の休養後、復活を懸けての4戦目。★は超良血馬ながら、勝ち味の遅いタイプ。両馬とも、もう一押し。勝てるレースを選んで、重賞を勝たせたいものだ。
ビッグウェイの穴馬専科=大橋さんの競馬予想
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  シンザン記念   
 ◎  ドナウブルー  5着
 ○ シゲルシャチョウ   
 ▲  アドマイヤサガス  4着
 ★  マルセリーナ  3着
マーベラスカイザー  
 △  ヴィジャイ  
  中山金杯  ▲◎で的中 
 ◎  キョウエイストーム  2着
 ○ アルコセニョーラ   
 ▲  コスモファントム  1着
 ★  モエレビクトリー  4着
 アクシオン  
 △  ケイアイドウソジン  

きさらぎ賞  2011年2/6
きさらぎ賞の大的中!
2/8作成
・◎★▲の予想で的中しました。今年の予想は好調です。予想的中の背景やレース分析は以下に明記しました。
<配当金>
単勝 510円
馬連  10280円   馬単  18610円
3連複 10200円   3連単 89500円

・2着馬が人気薄だったので、思った以上の好配当に。勝ったトーセンがディープ産駒で騎手がデムーロなのに、3番人気でしかなかったことが、3連単を高配当にした要因でしょう。レース内容もスペクタクルなもので、翌日のスポーツ新聞で「飛んだ!」との表現を使っていたぐらい、父の名を一気に高め、且つ今週以降の3歳重賞で一層ディープ産駒の人気を沸騰させることに。くれぐれも、作られた人気にご用心を。
・ただ、前日の牝馬エルフィンSで、今回の結果は予想できたかも・・。前評判の高かったノーブルを2着に下したのはディープ産駒のマルセリーナ。前走のシンザン記念で牡馬相手に3着だから実力は発揮したといえるが、勝ち方がかなりラクに見えた。しかも3,4.5着がディープ産駒。4頭出走して全馬が掲示板に載るなんて、やはり空恐ろしい。曲がりなりにも、当レースは桜花賞やオークスに直結する特別戦。これを見たら、重賞でのディープ産駒は馬券から外せないと再認識。

大橋さんの競馬予想

<予想と結果>⇒東京新聞杯の予想は割愛



●以下の文章は、予想時のままです

  きさらぎ賞  ◎★▲で的中 
 ◎  トーセンラー  1着
 ○ コティリオン   6着
 ▲ オルフェーヴル  3着
 ★  リキサンマックス  2着

<過去の成績>*心機一転、2011年から

  日経新春杯  ○★でタテ目 
 ◎  ビートブラック  
 ○ ルーラーシップ   1着
 ▲  コスモヘレノス  
 ★  ヒルノダムール  2着
ローズキングダム  3着
 △  ゲシュッタルト  
  根岸S   
 ◎  ケイアイガーベラ  
 ○ ダノンカモン   2着
 ▲ ワールドワイド  
 △  セイクリムズン  1着
ビクトリーテツニー  
 △  ティアップワイルド  
  AJCC 
 ◎  アサティスボーイ  
 ○ コスモファントム   4着
 ▲  ネヴァブション  3着
 ★  マルカボルト  6着
トーセンジョーダン  1着
 △    
   
   
競馬雑誌「ギャロップ」第3回エッセー大賞
編集部奨励賞受賞作